下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)の発見から 臨床応用を目指して
【演者】鹿児島大学医学部 名誉教授
宮田 篤郎 先生
【日時】令和4年10月7日(金)16:00~17:30
【場所】富山大学五福キャンパス
総合教育研究棟(工)・多目的ホール
【参加人数】約70名
【世話人】髙﨑 一朗(生体情報システム科学専攻)
【報告内容】本講演では,演者である宮田先生が1986年に発見されたPACAPについてのご講演をいただいた。1980年代のギルマンとシャーリー(いずれもノーベル賞受賞)による視床下部ホルモン発見における熾烈な争いのエピソードや,その中でいかにしてご自身がPACAPの発見に至ったかなどを,ユーモアを交えてご説明いただいた。さらにはPACAPとその受容体に関しての研究のお話では,アゴニストとしての神経変性疾患への治療応用の可能性,アンタゴニストとしての難治性疼痛治療の可能性に関する研究成果を大変分かりやすくご説明いただいた。
コロナ禍で,なかなか叶わなかった対面での講演会をようやく開催することができた。大学院生だけでなく多くの学部生にも参加していただき,宮田先生のこれまでの研究ヒストリー,成功の裏にある苦労話などを直接お聞きすることができ,宮田先生の研究に対する情熱を肌で感じたのではないだろうか。改めて研究に真摯に向き合うことを考える機会を頂き,大変有意義な講演会となった。